型番 |
334-AO |
ゲージ |
■プレスアイゼンバーン書籍 |
カテゴリー |
大型上製本 |
販売価格 |
17,000円(税込18,700円)
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購入数 |
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日本最高のカメラ・アイが捉えた蒸機三重連
本州北半を貫いてひたすら北上する旧国鉄東北本線には,その前身の日本鉄道以来,難所とされる急勾配区間がいくつか存在した.その中の最大規模のものは,盛岡の北,北上山地の北部が日本海側に舵を切る部分を乗り越える「十三本木峠越え」,鉄道愛好者にはその最高地点に最寄りの駅名から「奥中山」と通称された,20/1000超の連続勾配区間であった.
昭和30年代に入り,日本社会が戦災復興から経済成長への歩みへ移り始めるのに呼応して,東北本線もまた輸送力増強の必要に迫られることになった.そこで,1,000トン級の貨物列車に十三本木峠を突破させる策として登場したのが,サミット両側の拠点駅,沼宮内と一戸の間の蒸機3台運転であった.ことに,列車前頭部に機関車を集中した「三重連」を本線級の蒸気機関車が行うのは当時,ほかに例が無く,これが鉄道趣味界に知れるや,「奥中山の三重連」はたちまち,全国の鉄道愛好者を興奮させるフレイズとなった.
しかし,現実には当時の東北は中央から遠く,蒸機三重連運転の存続も昭和43年10月の東北本線全線電化まで,たかだか10年に満たなかったので,架線柱の無い,最良の状態での秀作写真は限られる.
本書は「奥中山の三重連」を全国に紹介した先人である臼井茂信氏と本島三良氏の,最高条件での撮影記録を一冊にまとめることで,伝説の「奥中山三重連」を後生に伝えようというもので,大判書籍でなくては伝えられない,その迫力の再現に何よりの重点をおいている.
併せて,同じ頃,明治以来の長い歴史を持ちながら,ほとんどの鉄道ファンに知られることなく消えた「釜石鉱山」の蒸機軽便鉄道も初めてその全容を紹介し,珍しい大Ωカーヴを往く国鉄釜石線のD50,閉伊川の流れに沿って走る山田線のC58重連,D62やC60,C61のポートレイトなども,臼井氏の最高のカメラ・アイを通じて紹介している.
【目次より】
本島三良「重連の領域」
1. はつかり
2. 十三本木峠に挑む
3. 冬の鉄道
臼井茂信作品集 東北北部編「雨の奥中山」
1. いわての国鉄蒸機
2. 雨の奥中山
3. 山田線点描
4. 甲子川の谿間
「奥中山三重連」の背景−序に代えて
いわて地図
重連の領域 本島三良
雨の奥中山 臼井茂信
富士製鉄釜石製鉄所専用鉄道 臼井茂信
『鉄道ファン』誌より再録 国鉄狭軌軽便線 18・19 岩手軽便鉄道
臼井茂信 年譜
2013年11月21日(木)発売
28×36cm A3判
184ページ モノクロ 上製本函入り
定価:本体17,000円+税
企画・編集:日本文化リサーチ有限会社
発行:株式会社エリエイ プレスアイゼンバーン
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